加藤 遼
特任助教
徳島大学ポストLEDフォトニクス研究所
加藤 遼
Ph. D.
特任助教
徳島大学ポストLEDフォトニクス研究所
JST ACT-X 研究者
E-mail: kato.ryo[at]tokushima-u.ac.jp
研究内容
-
先進的な振動分光学的手法の開発と計測応用
分子の振動を光学的に捉えることで、物質の秘められた特性を明らかにする画期的な振動分光学的計測手法の開発に取り組んでいます。ラマン分光や赤外分光などを軸とした新たな計測手法を開発し、材料科学や微生物学、医学といった広範な分野での応用を目指しています。
-
プラズモンを利用した増強分光法の開発と応用
TERS (チップ増強ラマン散乱分光)、SERS (表面増強ラマン散乱分光)、そしてSEIRA (表面増強赤外吸収分光)など を駆使して、これまで不可能だったナノスケールでの分子挙動の実時間観測を可能にします。これにより、新たな材料物性の発見や、病原体の早期発見など、学術・社会に対する貢献が期待されます。
-
近接場走査型光学顕微鏡(NSOM)
近接場走査型光学顕微鏡(NSOM)の開発にも力を入れています。この技術は、従来の光学顕微鏡の解像度の限界を超え、ナノスケールの物質の表層の光学的・化学的・物理的特性を詳細に探ることを可能にします。生命科学の研究やナノテクノロジー分野において革新的な進展をもたらすことが期待されます。
News
2024年3月 源内奨励賞を受賞しました.
2023年2月 中赤外フォトサーマル顕微鏡を用いたフレキシブル有機薄膜トランジスタの絶縁幕評価に関する論文がACS Applied Electronic Materialsに採択されました.大阪大学の関谷先生,植村先生,田口さんとの共同研究です.
2023年11月 中赤外フォトサーマル顕微鏡を用いた藍藻バイオフィルムの可視化に関する研究がAnalystに採択されました。ACT-Xに同じく採択されている東工大前田先生との共同研究です.
Selected Publications
Ultrastable tip-enhanced hyper spectral optical nano-imaging for defect analysis of large-sized WS2 layers
Ryo Kato, Toki Moriyama, Takayuki Umakoshi, Taka-aki Yano, and Prabhat Verma
Science Advances, 8, 28, 1-10 (2022)
Label-Free Visualization of Photosynthetic Microbial Biofilms using Mid-Infrared Photothermal and Autofluorescence Imaging
Ryo Kato*, Kaisei Maeda*, Taka-aki Yano, Kan Tanaka, and Takuo Tanaka
Analyst, 148, 6241-6247 (2023)
Selected Awards
-
第77回応用物理学会秋季学術講演会 講演奨励賞受賞 (2016)
-
大阪大学工学研究科長賞受賞 (2017)